2007年10月21日日曜日

「Writer's Block」

Writer's BlockPeter Bjorn And John 


KateSpadeの店内で流れていた"Young Folks"が気に入り、初めてPeter Bjorn And Johnを聴きました。

口笛ソングことYoung Folksは素敵な曲で、青春時代の気楽さだとか前向きさだとか、「友達と一緒なら、どんなにくだらないことでも笑いあえる」みたいな感覚がよみがえります。特に、ビデオクリップが秀逸!何度見ても楽しい!




とはいえ、「Writer's Block」はスランプとか行き詰まりとかそんな意味らしいので、アルバム全体としては閉塞感みたいなものが漂っているのかしら? 私はそんな印象は受けなかったけれど


2007年10月15日月曜日

「空洞です」

「空洞です」 ゆらゆら帝国


なんと完成度の高いアルバム!

「空洞」に対するイメージは人それぞれだと思いますが、私にとっては、とろけるように心地よく耳触りの良い音楽でありながら、それでいて少し物足りないというか、やや不安感を覚えるような感覚がまさに「空洞」で、聴くたびに「なるほど!」と膝を打ちたくなります。

これをライブで聴いたらどうなるんだろう、とワクワクします。


2007年10月12日金曜日

『国家の罠 ―外務省のラスプーチンと呼ばれて』


鈴木宗男の腰巾着にして外務省のラスプーチン、佐藤優氏。彼の著書はどれも知的で教養に満ちていて、読むだけでなんだかとっても自分が教養豊かな人になれたかのような気分になってしまいます……。

背任容疑で逮捕されてからの拘置所生活や、実際に体験したペレストロイカなど、非常に興味深いことばかり。ノンフィクション手記でありながら、サスペンス小説のような事件性や陰謀にあふれていて、ドキドキしながらページをめくる手を止められず、明け方までかかって一気に読みきりました。


2007年10月5日金曜日

『フェルマーの最終定理』

『フェルマーの最終定理』 サイモン・シン著

すごくおもしろかった!なんとも知的好奇心をくすぐる作品で、ぜひ、たくさんの人にお勧めしたいです。

何世紀もの間証明されなかったフェルマーの定理を、なんとかして自分こそが証明したいと取り憑かれ、人生を棒に振った何人もの数学者。「ちり」を積み上げるような地道な研究とひらめき、ピタゴラス集団の陰湿なイジメ……。天才数学者ワイルズの完全証明に至るまでの波乱に満ちたドラマを軸に、3世紀にも及ぶ数学者たちの苦闘を描く、数学ノンフィクション作品です。

数学の専門知識なんて不要で、むしろ、これを読めば数学に興味が湧くこと請け合い。数学が苦手だった中高生時代に出会いたかった!

『裸でも生きる―25歳女性起業家の号泣戦記』

『裸でも生きる―25歳女性起業家の号泣戦記』山口絵里子著

大学の後輩でもある著者・山口絵里子さん。 motherhouse というバングラディシュのジュート素材を使ったバッグ屋の社長で、とにかくものすごくパワーのある方です。

本書は、山口さんがこの事業にたどり着くまでの経緯と、軌道に乗せるまでの奮闘ぶりが率直に語られています。本書を読むだけでもわかるのは、とにかく「周りを巻き込む能力」がずば抜けて高いということ。彼女の熱意に触れた人が協力の手を差し伸べ、どんどん巻き込まれていく様子がうかがえます。

motherhouseは、フェアトレードではないものの、途上国に対する支援を目的とした国際社会への貢献をミッションとする会社。一消費者の正直な意見としては、今の商品は「途上国への社会貢献」という意味づけがなければそこまで魅力的に映らないものも多いのですが、今後どんどん磨きをかけて、いつかバングラディシュ製であろうがなかろうが、商品の魅力だけで売れるアパレルブランドに育ってほしいと応援しています。

2007年9月23日日曜日

京都音楽博覧会 2007

京都音楽博覧会2007へ参加してきました。

前泊した22日にはefishで
鴨川を眺めつつジンジャーエールを注文し、夕食には枝魯枝魯でおいしい京料理をいただき、食後にコンビニで缶チューハイ買ってゆるゆると飲みながら鴨川を上り、カラオケでくるりを大合唱!翌日への気合十分です。
音博当日は、下着までずぶぬれになるほどの突然の大雨に降られ、野外フェスだけに、逃げも隠れもできずにただただ雨に打たれました……。濡れた身体に初秋の夕暮れ。寒かったなぁ…芯まで冷え切りました。

しかし、そんな体験をしつつも、初めて生で聴いたCocco、小田和正、ふちがみとふなとにハートを奪われて帰ってきたのでした。Coccoは、吼えるように狂気を歌う昔の印象が強かったのですが、この日はデトックスを極めたかのような美しく澄んだ歌声。心が洗われて、思わず涙ぐみます。

大御所小田和正さんの生歌声にも感動!繊細な美しい声に、金縛りにあったかのように、身動きが取れませんでした。さらに、「今日はくるりの曲を…」と言い出したときには大興奮!小田・岸田・佐藤で歌う「ばらの花」は、本当に温かくてすばらしく、じわーっと感動しました。

ふちがみとふなとの音楽観も魅力的で、まさにこの音博のステージにぴったり!普通の夏フェスでは地味に映りそうなところですが、京都の、この静かな野外ステージでは、穏やかに音楽を楽しむことができました。

そして、全曲アコースティック・音博バージョンのくるりステージのすばらしかったこと!くるりがいかに京都という土地を大切に思い、ここで音博を開くことに尽力したのかがよく伝わってきました。京都まで聴きに来て本当によかった!忘れられない体験をしました。

【くるりセットリスト】
1. ばらの花
2. ハイウェイ
3. スロウダンス
4. 砂の星
5. Baby, I Love You
6. ジュビリー
7. スラヴ
8. ハヴェルカ
9. リバー
10. 宿はなし

【Coccoセットリスト】
1. 強く儚い者たち
2. 小さな町
3-4. 沖縄民謡(タイトル不明)
5. ハレヒレホ 
6. 沖縄民謡(タイトル不明)
7. ジュゴンの見える丘 

2007年9月4日火曜日

「天然コケッコー」

シネスイッチで「天然コケッコー」を観てきました。


同じ静岡出身の友人が、「なんてことはない映画なんだけれど、観たらきっと、地元を思いだして懐かしくなるよ」と言って薦めてくれたのですが、まさにそのとおりでした。

あたり一面に広がる青い稲の景色、軽トラで野菜を売って回るおじさん、土間のある家……自分の地元が思い出されて、なんとも温かくノルスタジックな気分に浸らせてもらいました。「ふるさととは、過ごした場所ではなく、過ごした時間のことである」だと言う人もいますが、私のふるさとは、やはり過ごした土地だ、「場所」だなと本作を観て実感したのでした。

そして、主人公役の夏帆さんがなんとも瑞々しく、かわいかった!レイ・ハラカミとくるりの音楽も、風景にマッチしていて心地よかったです。

それにしても、金曜レディースデーは本当にすばらしいシステムですね。900円で映画が観れるなんて!観たい映画がたくさんあって、金曜日が足りません。

2007年9月2日日曜日

くるり「ふれあいコンサート」

くるり ホールツアー2007「ふれあいコンサート」へ行ってきました。

その前日は大学サークルのOB合宿があったため、河口湖から会場の市川へ直行。中央線を端から端まで動くような小旅行をしてしまいました。余談ですが、この「河口湖で合宿」という言葉は、なんとも懐かしく、夏の線香花火を思い起こさせる甘酸っぱい響き。青春時代にタイムスリップしたかのような時間を過ごしてきました。

さて、今回のライブは大学時代の友人と一緒に行ったのですが、「今日、会社の新入社員の後輩に、『今からくるりのライブ行ってくるから、後の作業よろしく』って頼んだら、『あぁくるりって、僕が小学生の頃からいますよね』って言われたよ。アイツ、俺と同世代だと思っていたのに……」みたいな話を聞かされて、苦笑。気持ちはサブカルにどっぷり浸かっていた大学時代のままだけれど、現実には私たちは着実に歳をとっているのだなぁ。。

今回は「ワルツを踊れ」を受けてのクラシックスタイルと聞いているので、ライブというよりはコンサート。広々とした舞台と、固定式の座席というロックバンドのライブ会場らしからぬ市川市文化会館にて、元吹奏楽部の友人と「こういうステージでまた演奏したい」という話で盛り上がりました。

各パートごとに入場してくるのも、岸田くんのベートーベンみたいな髪型も、パーカス隊(コーラス隊?)の振り付けも、かなりツボ。くるりのライブで全曲着席して聴くなんて初めてだったけど、じっくり聴けて良かったです。ただし、終わった後で友人が「まぁ新鮮だったよね」と口にしたのがなんだか引っかかりました。新鮮、そう、確かにこれは新鮮なライブスタイルだったけれど、ライブが終わった後の「新鮮」という言葉は「すごく良かった!」とか「めちゃくちゃ楽しかった!」なんかに比べると、ずいぶん温度が低いわけです。昨年9月のZEPP TOKYOでのライブで、鼻に汗をかいた岸田くんが私の目前50cmくらいをドラム隊で通り過ぎたときの熱い興奮を思い出すと、やっぱり私はくるりのライブではワルツではなくぴょんぴょん飛び跳ねたいなぁと思わずにはいられませんでした。

とはいえ、立って聴いても座って聴いても「ばらの花」はやはり不変の名曲だったし、CDで聴いたときには特に印象に残らなかった「恋人の時計」が、生で聴いたらすばらしかったりと、座って集中して聴ける分だけ新しい発見があり、素直に胸に染み入る感動があり、魅力的でした。

昔から「ギターが歌も歌ってる」みたいな印象が強かったくるりなのに、あれ、岸田くんてこんなに歌がうまかったっけ? ギターもこんなにうまかった?と思ってしまうほど「聴かせた」ことにも驚き。技術的なことを言うならば、今まで行ったくるりのライブの中で一番の演奏力だったと思います。

ライブで大騒ぎしたい私にとってはやや物足りなさも覚えたものの、たまにはこんなスタイルのコンサートもいいかな。

2007年8月25日土曜日

100s LIVE TOUR 2007百来来

「100s LIVE TOUR 2007百来来!!!!!! 今一度音志を洗濯したく候」へ行ってきました。

両国国技館には初めて足を踏み入れたのですが、粋な雰囲気が素敵でした!この会場で、今日はどんなライブを聴けるのだろうと気分が高揚します。

さて、今回の100sライブツアーの最終特別公演は、2ndアルバム「ALL!!!!!」の購入者に優先的に申し込みができるようになっていて、もちろん私はアルバムを買ったその日に申し込んだわけですが、当選通知が届いたらなんだかそれで安心してしまい、チケット代の入金を忘れて当選権を無効にしてしまうという悲しいミスを犯してしまったのです…!
結局、ぴあの一般発売でチケットを入手するはめになり、国技館の最上階からステージを見下ろす形のこの座席も、「あのとき入金を忘れていなければアリーナ席、いやせめて1階の枡席くらいには座れたんじゃないだろうか……」などと考えると非常にくやしい気分でした。。


100sのボーカル中村一義との出会いは、2000年の春、大学3年のとき。日産キューブのCMで流れていた曲に釘づけになり、もっとしっかり聴いてみたくてうずうずしてところ、当時付き合っていた人がある日偶然流してくれた音楽が、まさにその曲、中村一義「君ノ声」だったのでした。耳にした瞬間「これこれ!どうして私がこの曲聴きたがってたの知ってるの!?」というくらいびっくりしたことを、今もよく覚えています。
それから、アルバム「ERA」を聴いて大ファンになり、中村くんが大トリだから!と初めてロックインジャパンに行き(そこで発表された新曲「キャノンボール」はすばらしかった!)、武道館ライブに行ったときにはそのライブDVDにもばっちり映ってきました。まさに、青春時代の私の耳と心を独占していたアーティスト。

あの出会いからもう7年。中村一義は100sというバンドを組み、ステージアクトもMCも作る音楽の雰囲気も「中村一義」の時代とは変わったけれど、こうしてライブに行くと、21歳の時にCMを聴いて心をぎゅっと掴まれたときと同じ気分になります。特に「あの荒野に花束を」が胸に響き、じわーんと泣きそうになりながら、よーし、これから何年経ってもずっと100sライブに来続けようと改めて誓ったのでした。

2007年8月16日木曜日

親不知の抜歯

親不知を抜歯しました。

思えば10代半ばにその頭角を現して以来、私をずっと苦しめ続けた存在でした。だけど、抜くのが怖くてずっとさまざまなトラブルに耐えてきたというのに、なぜ今になって抜く気になったのかというと、実家の本棚の整理をしていたら懐かしき『美人画法ハイパー』に「親不知を抜いたら小顔になった」という安野モヨコ先生のコメントを見つけたからに他なりません。

半信半疑がいつしかかなり乗り気になり、歯医者で親不知を抜く予約をとりつけたのが先週。「かなり根っこが深いから、抜くのに1時間くらいかかりますよ」とか脅されてビビリつつも、これで最近めっきり老化でだらしなくなったフェイスラインが変わるのではないかと期待しつつ、当日を迎えました。

だけど結論から言うと、めちゃくちゃ痛かった!!予想以上に痛い。痛い。痛い。痛い。老衰で自然に抜けてくるまで大切に育てるべきでした……。抜歯から1週間も経ったのに、扁桃腺まで腫れて小顔どころじゃない自分の顔を見ながら、ひたすら後悔しています。

「サイドウェイ」

「サイドウェイ」を観ました。


最近見た映画の中でも、特におもしろかった!アメリカ映画のおバカさと陽気さが全開で、それでいて主人公の中年男二人の哀愁と人間臭さがほどよく伝わり、気負いなく楽しめます。

ワインには全然詳しくないのですが、カリフォルニアのワイナリーを巡る旅に出たくなりました。
週末の夜に、家でお酒を飲みながら観るDVDにぴったりな作品。観た後は気持ちよく眠れそう。

2007年8月15日水曜日

「プラダを着た悪魔」

「プラダを着た悪魔」を観ました。


冴えない女の子がファッションの力で洗練されていくシンデレラストーリーなのかと思っていたら、よい意味で期待を裏切られました。

メリル・ストリープ演じる上司ミランダが、とにかく迫力満点!確かに、あれは悪魔。ファッション業界ってたいへんなのねぇと震え上がりました。

ダサい田舎娘だったアン・ハサウェイ演じるアンドレアがどんどん垢抜けていくようすは観る側を楽しませてくれて素敵でしたが、そのままファッションモデルみたいになって終わることなく、芯のある女性を貫いてくれてホッとしました。

2007年8月9日木曜日

ROCK IN JAPAN 2007

ROCK IN JAPAN FESTIVALに参加してきました。


ロックというよりポップス色の強かったRIJ2007。とにかくすごく暑くて、サウナの中で縄跳びしているような感覚。1日に3本くらいペットボトルを飲み干していましたが、飲んだそばから汗になっていく感じでした。


1日目。木村カエラに間に合わず、Charaのスワロウテイルを聴きながらカレーを食べるところからスタート。

●100s
「犬と猫」に始まり、「1、2、3」「キャノンボール」で終わる。まさに期待通りのセットリスト!片足を上げてステージを走り回る中村くん、ステージアクトがすごく上手くなったなぁと感心しました。もちろん歌もすばらしかった!

●ザ・クロマニヨンズ
クロマニヨンズのファンは、ブルーハーツをリアルタイムで聴いて来た30代が多いのではないかと勝手に思っていたのですが、ヒロトの「クロ、クロ、クロ、、、クロマニヨンズだー!!!」の声に、20歳そこそこくらいの若い子たちが髪を振り乱して大ハシャギ。大変な盛り上がりようでした。「モッシュ・ダイブは禁止です」というスタッフの声も空しく、寄せる波のように転がってくるたくさんのダイブマンたち!ヒロトはとても細いのに、びっくりするほどパワフルでした。

●奥田民生
今年42歳になるんですって!力の抜けたゆるゆる感溢れるMCでした。ただ、「イージューライダー」はすごく良かったけど、盛り上がるのはやっぱり昔の曲ばかりで、ちょっと物足りない感があったのも事実。芝生の上で、夕日を見ながら民生の歌を聴くのはすごく気持ちがよかった。
●ケツメイシ

ステージ前のスタンディングゾーンだけでは足りず、シートの上やテントの中で踊る人が溢れ、大変な盛り上がり方でした。若い人に圧倒的に支持されている雰囲気でした。

●THE CORNELIUS GROUP
グラスステージのトリ ELLEGARDENも聴いてみたいなぁと後ろ髪を引かれつつ、レイクステージのコーネリアスへ。日が沈み、暗くなった屋外の円形ステージで見る、なんとも美しいTHE SENSUOUS SHOW!すばらしい!コーネリアスにして良かった!


2日目。土曜日のせいか、前日よりはるかに人が多い。おまけに暑い。The Birthdayをチラ見しつつ、タイ焼きそばを食べてスタート。

●ウルフルズ
おしりがハート形にくり抜かれたキュートな衣装で登場するトータス松本。最初はおとなしくシートの上で聴いていたけど、「サムライソウル」あたりからこらえきれずにスタンディングゾーンへ移動、「バンザイ」「ガッツだせ」あたりでは隣の知らない人とキャーキャー言いながら飛び跳ねてました。いやー、楽しいぜ、ウルフルズ。単独ライブも行ってみたいな。

●ORANGE RANGE
はじめは斉藤和義に行こうかなと思っていたんだけど、ミーハー心に負けました。生で聴いて初めてわかったのは、ORANGE RANGEの歌がとても踊りやすいということ!リズムが流れると、勝手に体が動きだしてしまうようなものばかりでした。

●エレファントカシマシ
DJ OZMAで盛り上がるグラスステージを後に、エレカシへ移動。相変わらず宮本さんは長い髪と、白シャツに黒のパンツ。そういえば、久しぶりにエレカシを聴いたなぁ。学生時代、すごく好きで実によく聴いていたのに、MDウォークマンを使わなくなってからというもの、ぜんぜん聴かなくなってしまったのだ……(なぜならMDしか持っていないから)。でも久しぶりに聴いた「風に吹かれて」、ライブバージョンのギターアレンジが非常にすばらしかった。なんて繊細で美しいメロディーなんだ、と泣きそうになった。新曲も良かったし、東京に戻ったら、アルバム買って、iPodに入れてちゃんと聴こう。

●井上陽水
本当はスネオヘアー→アナログフィッシュと動こうと思っていたんだけど、井上陽水のライブなんて、これが最初で最後だろうと思って聴いてみることに。1曲目に「アジアの純真」がきたときには、微妙な雰囲気。聴き手も、「井上陽水より、PUFFYが歌うアジアの純真を聴きたい……」というような生ぬるい温度でした。自分のコアファンだけの集まりではないロックフェス、アーティストもやりにくいんでしょうね。野外フェスで聴く「夢の中へ」は、ちょっと場違いな感じだったかな。

●一青窈
インドのサリーみたいな洋服と裸足で出てくるのかと思ったら、野外ステージには不釣り合いなほど、可愛らしいドレスと赤い靴で登場。きれいな人だった。心が洗われるような伸びやかな歌声だ。

●BUMP OF CHICKEN
一緒に行った友人は、最後までDOPING PANDAに行こうかBUMP OF CHICKENにしようか迷っていましたが、1日の締めくくりとしてはドーパンの燃焼系も捨てがたいなぁと思いつつ、グラスステージへ。バンプってちゃんと聴いたことがなかったんだけど、予想以上によいじゃないか!というのが今日の印象。声も思いのほかきれいだったし、ほかのアルバムも聴いてみたい。


3日目。もう疲労困憊。相変わらず暑いし。駐車場は1時間待ち。最終日の1発目はマキシマムザホルモンにすべきか、チャットモンチーにすべきか迷っていたのに(どちらを選ぶかによって、1日のテンションは大きく変わると思われる)、結局どちらにも間に合わなかった……。

●絢香
元吹奏楽部としてはオレスカバンドに行くべきだったのだろうけれど、ここでもミーハー心に負ける。とはいえ、1曲目の「三日月」を聴いただけでもう満足。早々と席を立って、ランチのために佐世保バーガーに並ぶ。

●LOW IQ 01 & MASTER LOW
初めてちゃんと聴いたけれど、意外と好み。少なくともライブは盛り上がる。

●PUFFY
いやはや、かわいい二人組です。昔の曲ばかりだったけれど、楽しい気分になったし、会場も盛り上がってたな。PUFFYがユニコーンをカバーするっていうのもいいかんじ。

●TRICERATOPS
2曲しか聴けず。可もなく不可もなく……。ごめん、トライセラトップス。

●曽我部恵一BAND
曽我部さん本人がマイクテストやってるのを見て、「この小さなステージだと、アーティストが自分でマイクテストをやらなければいけないのか!」とびっくり。円陣を組んで始めるやり方も、肩まで伸びたむさ苦しい髪型も、その60年代フォークっぽい長髪を振り乱して暴れるロック的な音楽も、妙に高いテンションも、やたらと話したがるMCも(面白かったけど!)、すべて私が持っている「曽我部さんぽい」を打ち消すに十分だった。8/3に発売されたばかりの「センチメンタルな夏」、最後に歌ってくれた、サニーデイ・サービス時代の「サマーソルジャー」。曲の雰囲気は全然違うのに、曽我部さんの澄み切った声だと、両方ともすんなり耳に入ってくるから不思議だ。

●ロケットマン
ちょっと時間が空いたから、Coccoをチラ見しつつDJ BOOTHへ。1曲目が「雨上がりの夜空に」だったから、「おっ!」と参加してみたものの、人口密度でいえばステージよりはるかに暑苦しいテントの中、長居ができずに退散。

●RIP SLYME
すごい盛り上がりっぷりでした。リップスライムといったら、くるりとのコラボ曲くらいしか知らなかったのですが、そういういろいろ知らない私が初めて聴いても楽しめるものばかり。それに、見た目とは裏腹に、なんだかとっても人柄の良さを感じるステージでした。

●Dragon Ash
正直、大トリがDragon Ashって聴いたときは「えっ!?Dragon Ashって、まだそんなに人気あるの?」とちょっと驚いたものです。でも、文句なしにかっこよかった!ただ、茨城県を雷雨が直撃するという天気予報と、それを裏付けるかのように雲の隙間から見える稲妻に怖気づき、結局1曲だけ聴いて出て来てしまいました……。最終日の花火も見れず。


ほとんど休まず聴き続けたRIJ。新しい音楽との出会いもあって、勉強になりました。これでひとつ、夏のイベントが終わったな。

2007年8月3日金曜日

明日からRIJ!

明日から3日間、ひたちなかで開かれるRIJに行ってきます。興奮しすぎて、すでに夜中の4時をまわっているというのになかなか眠れません!

フェスのタイムテーブルを見ながら、「この時間はLakeStageでエレカシ見て、そのあとそのままスネオヘアー見て、抜け出してWingTentでアナログフィッシュ見て、それから戻って一青窈見て……最後はバンプとドーパンどっちに行こう……」なんて考えたり悩んだりするのは至福の時間なのです。出演アーティスト一覧見るだけで、客層が私より10歳近く若い子ばかりだろうと思われますが、気持ちは精一杯若作りして飛び跳ねてきたいものです。

今回は、フェスにもDSを持っていく予定。野外で音楽聴きながら、ビール飲みつつ、合間にDS!なんとも贅沢な時間ですね。

2007年7月8日日曜日

ささま(神保町)

ビールの美味しい季節になりましたね。特に、昼間にいただくビールがおいしく感じられます。

最近、昼間のビールのお供として気に入っているのが、神保町「ささま」の最中。皮のパリパリ感と餡の濃厚な甘さがびっくりするほどビールに合うのです。特におすすめなのが、ブラウンマイスターなどの黒ビール。

もちろん、麦茶や緑茶でもおいしくいただけるので、私の手土産の定番です。

2007年6月30日土曜日

「ワルツを踊れ Tanz Walzer」

「ワルツを踊れ Tanz Walzer」 くるり


間違いなく、私の2007年のベストアルバム!確かな名盤です。

ロックとクラシックの融合というお題に取り組んだ本作を、「何を今さら」と切り捨てることは簡単ですが、どことなくなつかしさを覚えるメロディーや、自然と胸に染み入る心地よいオーケストラの音は、理屈抜きに素晴らしかった!くるりがいかに新しい音楽について真面目に取り組んだのかがよく伝わってくる作品です。

rockin'on JAPANの山崎氏のライナーノーツも良かったけれど、私が感動したのがこちら。

  くるり。日本で唯一無二の
  存在になってしまったんだ。
  こういうバンドが日本にいて、
  ちゃんとトップランナーとして
  顔を上げて先頭を走っている。
  素敵だ。日本ってまだまだ夢がある。
いしわたり淳二オフィシャルブログ"KIHON THE BASIC"より)


きっと、これから歳を重ねてもずっと聴き続けたいアルバムになるだろうなという予感がします。「ないと生きていけないCD」がまた1枚増えてしまいました。

2007年5月30日水曜日

「Musical」

「Musical」 クラムボン


クラムボンはこれまでちゃんと聴いたことがなかったのですが、本作は手軽で聴きやすく、安心できる仕上がりでした。

ポップな軽快さがちょうど今の気分に合っていたので、通勤時によく聴いています。深く聞き込みたいアルバムというよりは、気分を上げたいときにBGM的に使いたい音楽かな。

2007年4月17日火曜日

「スリーアウトチェンジ 10th Anniversary Edition」

「スリーアウトチェンジ 10th Anniversary Edition」スーパーカー


(上の通り、本当にのっぺらぼうのジャケットなので、画像を載せても面白くないのですが……)

私の青春、スーパーカーの1stアルバムにして最高の名盤「スリーアウトチェンジ」の10周年記念盤が出たので購入しました。

disc1はリマスターされてはいるものの、10年前に発売されたものとほとんど変わりません。が、disc2はデモテープ音源だったり、パーカッションの入ったアレンジバージョンだったり、アルバムとしては音質も悪く、とても聴けたものではありませんが、ファンにとってはなつかしい宝物といえるべきものです。

要するに、スーパーカーが大好きすぎる人たちに向けて作られた商品を、マーケティングの意図に乗っかってコレクションしたということです……。

仕方ない、好きなんだから。もうスーパーカーの新曲は聴けないのだから。

2007年4月12日木曜日

『ロング・グッドバイ』

「ロング・グッドバイ」レイモンド・チャンドラー著/村上春樹訳

最初の1ページ目からぐいぐい引き込まれ、早く先を読み進めたくて仕方がないのに、読み終えてしまうのがさみしくて、もっと時間をかけて読んでいたいという、矛盾する気持ちを抱えながら読みました。

正直なところハードボイルドなんてよくわからないし、暴力や殺人ばかりの血なまぐさいストーリーではありますが、マーロウの情に厚い性格や、確かな洞察力と、人に対するまっすぐな期待や信頼がきちんと伝わってくるからこそ楽しめる作品。

結末がわかっているサスペンスものなんてつまらなくなりそうなものなのに、何回読んでも新しい発見があり、購入してからも、何度も読み返しました。

それくらい、どっぷりはまってしまった。本当におもしろかった!

「長いお別れ」の方も、ぜひ読んでみたいです。

2007年4月10日火曜日

「RIOT ON AN EMPTY STREET」

「RIOT ON AN EMPTY STREET」 KINGS OF CONVENIENCE


ノルウェー出身のアコースティック・デュオ、KINGS OF CONVENIENCEの3rdアルバム。サイモン&ガーファンクルの再来とか言われているそうですが、優しく暖かい歌声と、切ないメロディがたまりません。

仕事に疲れて帰宅したときなどに、無意識に手に取ってしまう癒しのアルバムです。

2007年4月1日日曜日

「not too late」

「Not Too Late」Norah Jones


声も楽曲も大好きなノラ・ジョーンズ。

私はロックやポップスをかけながら読書したり仕事をしたりすることができないので、BGM的に使いたいときはもっぱらジャズやクラシックを音を落として流すことが多いのですが、これはBGMというほど空気化させたくはないけれど、ずっと集中して音楽を聴ける気分ではないときに重宝しています。特にけだるい朝に肌なじみがよいです。

2007年3月26日月曜日

「今宵、フィッツジェラルド劇場で」

ロバート・アルトマン監督の遺作、「今宵、フィッツジェラルド劇場で」を観てきました。



「最後のステージ」や「死」という別れの影が常にちらついているのに、最後まで人間愛に溢れたピースフルな作品でした。

ミュージカルではありませんが、常に誰かが歌を歌ったり楽器を演奏したりしているため、観客である私たちも出演者の昂揚感のようなものに巻かれて、大変陽気な気分で見ることができます。鑑賞後は思わず鼻歌!


2007年2月1日木曜日

「マリー・アントワネット」

「マリー・アントワネット」を観てきました。


期待通りのソフィア・コッポラの世界。ラデュレのマカロンに囲まれたきらびやかな生活の一方で、コットンの小花柄ドレスを着てヴェルサイユの庭園をゴロゴロしちゃうような、前2作にも通じる少女的な気怠さが非常に心地よく、それでいて、「何かが起きそう」な不安感が漂い、そわそわと落ち着きません。

「ヴァージン・スーサイズ」でも主役を演じていたキルスティン・ダンストがよかった!クールでやや斜に構えたような表情が、少女時代のマリーアントワネットが抱える孤独や不安、揺れる心理状況をよく表していました。

ソフィア・コッポラの世界には「大人の女性」は登場せず、そこにいるのは「女の子」ばかり。でもその「女の子」は成長すると何になるのだろう? 江國香織の小説に出てくるような物憂いげな女の人のようになるのだろうか。それとも、いつまでも姫気分の抜けない幼い女性になるのだろうか。少女時代はいつまでも続かないということを私たちは身をもって知っているだけに、なんだか物寂しい気分になりました。

音楽の使い方も、さすが!という感じで、キラキラした画面にUKロックの鳴り響くこの作品をいたく気に入って、即サントラを購入して帰宅したのでした。

2007年1月15日月曜日

Tokyo Ska Paradise Orchestra 2006 Tour

2006年7月から始まった東京スカパラダイスオーケストラ 2006ライブツアー「Wild Peace」、7カ国71ツアーのファイナル公演を聴きにさいたまスーパーアリーナへ行ってきました。

このファイナル公演の目玉は、なんといってもゲストボーカル。「Come On!」から大盛り上がりで始まり、ハナレグミ、Charaとゲストが出てくるたびに、大歓声。そんな調子で、Tシャツ1枚でいても汗がでるくらい熱いアリーナに甲本ヒロトが登場したときには、みんながあまりに興奮して手を振り上げてるから、最後尾ブロックにいた私からはモニターでしかヒロトの姿が確認できないほど。「星降る夜に」は、普通の音源で聴いたら決して盛り上がる楽曲ではないと思いますが、ヒロトのダンスと力いっぱいの歌に、私を含め会場全体が地震のようにタテ揺れ!すごい迫力です。大きなミラーボールが回るアリーナで、スカのリズムとパンチの効いたヒロトの声にぴょんぴょん飛び跳ねながら、ライブの醍醐味を味わってきたのでした。

「DOWN BEAT STOMP」で終わるまで、酸欠になりそうなくらい熱気に包まれた2時間半。歌ももちろんよかったけど、言葉がなくても伝わる音楽は確実にあるのだと、なんだかものすごく感動しました。鳴りものはやっぱり最高!元吹奏楽部の血が騒ぎました。

2007年1月10日水曜日

『大人の写真。子供の写真。』


『大人の写真。子どもの写真』

同じ風景を、大人と子供でどう撮るかという写真比較をしている本書。

旅先で風景を写真におさめて帰ってくることは多いものの、何年か経ってその写真を見返しても「これ、どこだっけ?」と記憶があいまいになっていることが多々あります。逆に、特別な場所でなくても、「ここ、みんなでじゃんけんグリコしたよね!」とか、「この島、原チャリ借りて回ったな」といった確かな思い出があると、写真からすぐにその記憶がよみがえるものです。

大人と子供の写真を見比べて気づくのは、大人の写真は美しい風景や写真映えする構造がおさまっているのに対し、子供の方は「ここは楽しいから撮るぞ!」という気持ちが切り取られているということ。子供は、誰に写真を見せるかなんてたぶん考えていなくて、自分の好奇心に忠実にカメラを向けているんですね、きっと。