2011年1月12日水曜日

『バースデイ・ストーリーズ』

これから3ヶ月あまり実家での里帰り生活を送るにあたり、何を持って帰ろうか、いろいろと悩みました。もっとも悩んだのが音楽と本。

音楽の方は、胎教によさそうなCDを数枚(荒井由実やノラ・ジョーンズ、アプレ・ミディの冬セレクションなど)と、SoundDock PortableiPodを。

そして、本。新しいものもいくつか買いましたが、手持ちの長編小説を読み返すつもりで『ロング・グッドバイ』などを選んだところ、大失敗。大きなお腹の上にあんな重い本を置いて読むことも、もちろんうつ伏せに寝転がって読むこともできず、持て余しています。

そんな中、よく手に取るのが『バースデイ・ストーリーズ』誕生日をモチーフとするアンソロジーです。出産に対する気分が盛り上がるかな、と。
とはいえ、収められてる11の作品は、どれも「Happy Birthday!」的な幸せあふれるストーリーではないけれど。


最後に収められた村上春樹作「バースデイ・ガール」には、「たいていの人は自分の20歳の誕生日のことをよく覚えているものだ」みたいなことがありましたが、残念ながら私は自分のハタチの誕生日をどう過ごしたのか、さっぱり思い出せませんでした。時期的に、大学祭の準備でもしていたんだろうけど…遠い昔のことのようです。


さて、今日1月12日は村上春樹さんのお誕生日。訳者あとがきによると、お誕生日には少し特別なワインを開けて召しあがったりしているそうです。年を重ねれば重ねるほど、自分の誕生日をぞんざいに扱ってしまうようになるけれど、まずは自分自身が誕生日を楽しんでいけると素敵ですね。

2011年1月11日火曜日

恵比寿ガーデンシネマ

TOHOシネマズのカードを作ってからというもの、すっかり映画は六本木、ポップコーンはキャラメル派になってしまったけれど、思えば20代前半の頃はミニシアターが大好きで、よく足を運んだものです。

一番好きだったのは銀座のシネ・ラ・セット。ごちゃごちゃした入り口を上っていく、あの雰囲気がお気に入りでした。でも、もう閉館してからずいぶん経ちましたね。そして、もっともよく通ったのが、銀座のシネスイッチと恵比寿ガーデンシネマ。ガーデンシネマ、今月末で閉館してしまうのがなんともさみしい限りです。

ほかの映画館が「観たい映画があるから行く場所」だったのに対し、ガーデンシネマは「ガーデンシネマに行きたいから映画を観る」場所でした。上映時間よりずっと早めに行って整理券を受け取って、それから三越の中にあるAfternoonTea(まだあるのかしら?)でお茶をしたり、ガーデンシネマに行くときしか訪れないガーデンプレイス内をうろうろしたり。


子どもが生まれたら行けなくなる場所NO.1は映画館だろうと思っているのですが、保育園に子どもを預けて職場復帰したら、いつか平日に仕事を休んでガーデンシネマで映画を観たいなぁなんて夢見ていた私としては、閉館はなんともがっかりなニュースでした。


恵比寿ガーデンシネマで観たものを思いつくままに挙げてみると…


・ハムレット
・イギリスから来た男
・パンチドランク・ラブ
・ギター弾きの恋
・マッチ・ポイント
・カポーティ
・父、帰る
・ダージリン急行
・ブロークンイングリッシュ
・パリ、恋人たちの2日間
・ボーリング・フォー・コロンバイン
・華氏911

恵比寿ガーデンシネマでは、ウッディ・アレン作品をたくさん観たような記憶がありますが、意外と思い出せないものですね…
…。今上映中の、過去の上映作品のベストセレクションの中では、「ゴーストワールド」を観たかった!




お気に入りの場所が姿を消してしまうのはさみしいものですね。できる限り時間を見つけて、残り少なくなったミニシアターに足を運びたいです。