2012年6月15日金曜日

『憂鬱なハスビーン』

『憂鬱なハスビーン』朝比奈あすか

ハスビーン(has been)とは、「かつては何者かだったけれど、今はもう終わってしまった者」のこと。遠い昔に神童と呼ばれたり、お受験や中学受験を経験してきた人ならば、多かれ少なかれ共感できるものがあるのでは。

過去の栄光にすがりつくわけではないけれど、今の自分を素直に受け入れられないという状況はなかなかに切なく、主人公のもやもや感が響きました。

そういえば、私も小中学生の頃、学校が終わってから親に塾の送り迎えをしてもらっていたなぁ……大変だっただろうなぁ。自分が親にしてもらったことを、自分の子どもにもできるだろうか……。