2010年12月14日火曜日

ゴッホ展


東京国立新美術館で開催中の「没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになった」に行ってきました。

2日前に観たモネの緑と対照的なゴッホの黄色。たいへん鮮やかで美しい、色彩豊かな作品群に圧倒されました。


ゴッホというと「耳切り事件」からピストル自殺に至るまでのイメージから狂気を連想しがちだったけれど、今回の企画展に出ていた作品は実に穏やかで、どんな画家に影響を受けて、どんな技術を身につけようとデッサンを重ねていたのかといった、ゴッホのコツコツとひたむきに努力するまじめな人柄が随所に表れています。

ミュージアムショップでは、今回のゴッホ展とサダハルアオキのコラボのマカロンラスクをお土産に購入。彩り豊かなマカロンとゴッホのイメージが、まさにぴったりのかわいらしいお菓子です。

2010年12月12日日曜日

「Ricky」

Bunkamuraシネマがサービスデーだったので、「モネとジヴェルニーの画家たち」を楽しんだ後、ついでに「Ricky」も観てきました。



赤ちゃんが出てくるお話、くらいのことしか予備知識を持たずに観たところ、想像していたようなお花畑的(?)なストーリーではなかった。決して暗い場面ではないのに、妙に陰鬱な音楽が流れてたりするところがなんともフランソワ・オゾン監督的で、一筋縄ではいかないユニークな作品でした。
でも、こちらは胎教向きとは言いがたかったかな……。

モネとジヴェルニーの画家たち

仕事が産休に入ってからは、胎教を口実にいろいろと出歩いて、子なし最後のアーバンライフを満喫しています。

Bunkamuraで開催中の「モネとジヴェルニーの画家たち」へ行ってきました。


ジヴェルニーは、フランスを訪れた際に特に印象に残った素敵な街。小さくてのどかな田舎町ですが、「花のパリ」とはまた違った味わいがありました。ベルサイユ宮殿の美しく手入れされた、ヨーロッパ的な左右対称の庭園とは180度も異なる、モネの庭の乱雑さ。バラが咲き乱れる華やかなゾーンもあれば、苔と藻と柳が視界を占領する、決して手入れが行き届いているとは言いがたい静かな睡蓮のゾーンもあり。不秩序な美しさでした。


そんなモネの庭とジヴェルニーの街並みが一気に思い出される、素敵な企画展でした。印象派の色彩は明るく楽天的で、脅かされることなく観れるという点で実に胎教向きだったかな。

2010年10月11日月曜日

『ラテに感謝』

今年の夏は本当に暑かったですね。妊娠中の身としては、猛暑が本当にこたえたので、ようやく秋になりつつある気配にほっとしているところです。

ラテに感謝! How Starbucks Saved My Life―転落エリートの私を救った世界最高の仕事 を読みました。

どちらかというと、こういう本は好んで読む方でもないのですが、話題に乗っかって。

「仕事のやりがい」だとか「キャリア」だとか、普通の状態で読んでたらけっこう鼻についた話が多かったと思うのです。でも、つわりがひどかった夏季は毎日の通勤がつらくてつらくて、「こんなに大変な思いをして、何のために私は働くのか」なんて考えながら仕事に向かうことが多かったので、妙に共感を覚えてしまいました。

語り手である著者が非常に稀な(というより恵まれた)経験をしてきた方なので、メインストーリーであるStarbucksでのお仕事話よりは、回想録みたいな脇道話の方がとてもおもしろかった。ただ、思う存分カフェインを摂取できない身としては、とにかくコーヒーを飲みたくなってしまって困りました。

でも、スタバの話なのに、コーヒー自体はとりたておいしそうに描かれていないんですよね。

2010年8月19日木曜日

HMV渋谷 おつかれサマーフェス


今やすっかり足を使わずアマゾン派になってしまいましたが、渋谷から1つCD屋が姿を消すというニュースには、少なからずショックを受けました。HMV渋谷店をねぎらうインストアライブ「HMV渋谷おつかれサマーフェス」。さみしさを持ちつつ、楽しんできました!

前日に発表されたタイムテーブルによると、曽我部恵一バンドが10:20~ということだったので時間ぎりぎりに駆けつけたところ、すでに150人くらいの人が。小さくアットホームなステージで、入場料無料。なんともワクワクします。

平日のこんな時間からライブなんて、なんだか大学生みたいだなぁと思いながらステージを眺めていたところ、曽我部さん登場。まだ朝だというのに、1曲目からハイテンションなナンバーで盛り上がり、インストアライブながら、大いにフェス気分を味わせていただきました。20分間くらいの短いステージだったから、立ちっぱなしでも疲れなかったし。

さて、その後もまだまだ23時くらいまでイベントは続くものの、とりあえず午後まで私のお目当ては出てこないので、その足でミッドタウンの「これも自分と認めざるをえない展」をのぞきに行ってみました。体験型・参加型が好きなので大いに楽しめたけれど、これは深く考えずに体験を楽しむだけでは「最先端テクノロジー体験展」になってしまうかな…。感覚的に楽しむというより、けっこう頭を使うことを要求される展覧会でした。


さらにその後、表参道ヒルズで梅佳代写真展「ウメップ in うめかよひるず」などを観ていたら、けっこう疲れてしまい……。HMV渋谷店では、これから目当ての片寄明人、やついいちろう、ホフ・ディラン、そして大トリのサニーデイ・サービスと続くのですが、妊娠中の身で無理をするわけにはいかなかったので、渋谷に戻ることを断念して帰宅しました。

でもまぁいいのだ、ソカバンのライブは最高に楽しかったから!

2010年8月11日水曜日

カカオエット・パリ(中目黒)

最近のお気に入りパティスリーは、cacahouete paris。中目黒の駅から少し歩いたところにあります。

生ケーキも焼き菓子もおいしいけど、とりわけ素晴らしいのが、店名にもなっているチョコレート系のケーキ。ただの甘ったるい味でもなければ、やたらと濃厚なこってり系でもなく、チョコレートケーキなのに後味はすっきり。そして、食感がすばらしいのです。「チョコレートのケーキに食感?」と思われるかもしれませんが、パリパリもあればふんわりもサクサクもある、ただの「チョコレート」では語りきれないおいしさが詰まっているのです。


とはいえ、ストローでいただくストロベリーのショートケーキもたいへんおいしいので、いつもショーウィンドウの前でどれにしようか数分悩みます。リス?みたいなお店のキャラクターもとってもかわいい。

「(500)日のサマー」

(500)日のサマー を観ました。




久々にのめりこんだ、すごく面白い映画でした!


ただのくっついたり別れたりするだけのラブストーリーではなくて、もっと大人向けのひねりがきいたビタースイートなお話。随所で「うん、うん!」と大きく相槌を打ってしまような等身大の登場人物たちにグッときました。The Smithに代表される数々の音楽もすばらしく、すぐにサントラも購入。


とにかく、ゾーイ・デシャネル演じるサマーがなんともキュートで小悪魔的!サマーに夢中なあまり振り回される主人公トムの姿はまさに「恋は盲目」状態で、同情しつつも笑えました。

それにしても、トム役のジョセフ・ゴードン=レヴィットが、なんと生き生きしてたことか!草食男子とか言われているようですが、前週に観た「インセプション」のジョセフ役より10倍輝いて見えました。ダンスもとっても上手だった!

『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』

『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』 ポール・オースター著

ラジオ番組のためにポール・オースターが全米から募った、ごく普通の人たちの、少し不思議なお話集。レイモンド・カーヴァーの短編集を彷彿させる、ありふれた日常に潜む小さな幸せや、クスッと(時におなかを抱えて)笑ってしまうような光景から、たった数ページのショートストーリーだというのに、涙を流し、何度も読み返さずにいられないような強く心を揺さぶる真実まで。

読み終わってしまうのが惜しいくらい。誰かに紹介せずにはいられない素敵な本です。


2010年7月25日日曜日

モンゴメリー(学芸大学)



学芸大学のラーメン屋、モンゴメリー。店名からうかがえるように、いつも店内を流れているのはご主人がチョイスしているセンスのいいジャズです。

とはいえ、「ジャズの流れるラーメン屋」のイメージから遠く離れた、女一人では足を踏み入れるのを躊躇するような、狭くてお世辞にもきれいとは言えないお店です。おまけに入口は常に全開で、真夏も真冬もエアコンは入っていないから、今の季節は暑いだけじゃなくて油断してると蚊にやられる。

それでも、定期的に通いたくなるお店です。オススメはキャベツラーメン。

2010年6月28日月曜日

「SEX AND THE CITY 2」



SEX AND THE CITY 2を観ました。TVドラマ版も、2年前の映画版も大好きだったので、もう公開前から待ち遠しくて!

でも残念ながら、SATC2はお金をたくさんかけたファッションショー。細部があまり丁寧に描けていなくて少し期待外れでした。特に、アブダビに旅立ったあたりから、完全なドタバタ劇に仕上がっていて観ているのがつらかった。中東文化への敬意が感じられなかったのも残念。

とはいえ、エンターテイメント性は十分で、豪華なファッションと主人公たちの掛け合いを存分に楽しんできたのでした。観終わった後にはアブダビに行きたくなりました!まぁ、SATC2の撮影は実際にはモロッコで行われたそうですが。

2010年6月19日土曜日

小沢健二 ひふみよツアー




5/25と6/9に、小沢健二ひふみよツアーに行ってきました。5/25は中野サンプラザ、6/9はNHKホールにて。なんといっても、13年ぶりのライブツアー。このプレミアムチケットを2回分も取れたこと自体が、もう奇跡的です。

両方とも、とてもすばらしいライブでした。今まで行ったライブの中で、まちがいなく一番感動した。

でも、本当はけっこう不安だったのです。長らくメディアに登場していなかったオザケンがすごくイタいおじさんになっちゃってたらどうしよう……とか、青春ど真ん中で聴いてきた音楽がただの懐メロに聴こえてしまったらどうしよう……とか。期待値が高いだけに、失望するのが怖くて怖くて。

でも、杞憂でした。90年代とは全然異なる2010年ver.は、想像以上に素晴らしかった!生で聴けて本当にうれしかったです。




会場が暗くなり、突然流れ出す美しいピアノの旋律。あ、「流星ビバップ」だ!と思った瞬間、CDでしか聴いたことがなかったあの声が。静かな詩の朗読の後、「僕らが旅に出る理由」でパッ!とステージにライトが照らされた瞬間の、会場の沸いたことといったら……。思い返すだけでも胸が熱くなります。

黄金ナンバーが続いて会場が大きく盛り上がると、ちょっとクールダウンさせるかのように所々で詩の朗読が挟み込まれ、聴き手は、この13年間に小沢健二がどんなことを経験し、考えてきたのかに耳をすませ、その体験を共有する。歌う曲は同じでも、歌い手は常に進化し、挑戦しているのだとしみじみ感じました。

初めて小沢健二を聴いた高校時代、田舎の高校生であった私には「渋谷系」というものがどうにもピンとこなかったし、「仔猫ちゃん」と口にする王子様キャラのこの偏差値の高いクネクネした人が、あまり好きになれなかったものです。今だって、歌は好きだけど、あの躁状態の小沢健二にはなじめない。でも、2010年に再会した小沢健二は、当時よりもおでこが若干広くなっていて、もっと落ち着いていたけれど、相変わらずの細腕でギターをかき鳴らし、とても一生懸命歌を歌っていた。

隣の席の大学生くらいの男の子二人組は、あきらかに小沢健二をリアルタイムで聴いたことがない年代で、それなのに「今夜はブギーバック」のラップを完全に歌いきり、ドアノックダンスの振付けも完ぺき。世代を超えて聴いてくれる人がいるのだと静かに感激しました。

私にオザケンを教えてくれた物理部の彼女は今頃どうしてるかな、もしかしたらどこかの会場で聴いてるかな、なんて昔に思いを馳せながら、すがすがしい気分で家に帰ったのでした。

2010年5月1日土曜日

「本日は、晴天なり」


「本日は晴天なり」サニーデイ・サービス を聴きました。


サニーデイの10年ぶりの新作アルバム!私が初めてサニーデイを聴いたときには、彼らはすでに解散していたので、もう新譜を手にすることも、ライブに行くこともできないのかと寂しい思いをしてきたのですが、なんと、RSR2008で復活!今年の3月にも、クアトロでトラキャンとの対バンまで見ることができました。

好きなバンドの新曲をリアルタイムで手にすることができるしあわせ。同じ時代を生きてるってすばらしいなぁと、しみじみ感じます。

2010年4月18日日曜日

「andymori」

 

先日、音楽好きの友人から薦めてもらったandymoriをすっかり気に入り、毎日のように聴いています。

荒削りな1st「andymori」と、急激に洗練された2nd「ファンファーレと熱狂」。どちらも、なんともいえず素晴らしい。リバティーンズを初めて聴いたときのような衝撃です。

新しい音楽との出会いは、いつもワクワクするものですね。