2007年2月1日木曜日

「マリー・アントワネット」

「マリー・アントワネット」を観てきました。


期待通りのソフィア・コッポラの世界。ラデュレのマカロンに囲まれたきらびやかな生活の一方で、コットンの小花柄ドレスを着てヴェルサイユの庭園をゴロゴロしちゃうような、前2作にも通じる少女的な気怠さが非常に心地よく、それでいて、「何かが起きそう」な不安感が漂い、そわそわと落ち着きません。

「ヴァージン・スーサイズ」でも主役を演じていたキルスティン・ダンストがよかった!クールでやや斜に構えたような表情が、少女時代のマリーアントワネットが抱える孤独や不安、揺れる心理状況をよく表していました。

ソフィア・コッポラの世界には「大人の女性」は登場せず、そこにいるのは「女の子」ばかり。でもその「女の子」は成長すると何になるのだろう? 江國香織の小説に出てくるような物憂いげな女の人のようになるのだろうか。それとも、いつまでも姫気分の抜けない幼い女性になるのだろうか。少女時代はいつまでも続かないということを私たちは身をもって知っているだけに、なんだか物寂しい気分になりました。

音楽の使い方も、さすが!という感じで、キラキラした画面にUKロックの鳴り響くこの作品をいたく気に入って、即サントラを購入して帰宅したのでした。

2007年1月15日月曜日

Tokyo Ska Paradise Orchestra 2006 Tour

2006年7月から始まった東京スカパラダイスオーケストラ 2006ライブツアー「Wild Peace」、7カ国71ツアーのファイナル公演を聴きにさいたまスーパーアリーナへ行ってきました。

このファイナル公演の目玉は、なんといってもゲストボーカル。「Come On!」から大盛り上がりで始まり、ハナレグミ、Charaとゲストが出てくるたびに、大歓声。そんな調子で、Tシャツ1枚でいても汗がでるくらい熱いアリーナに甲本ヒロトが登場したときには、みんながあまりに興奮して手を振り上げてるから、最後尾ブロックにいた私からはモニターでしかヒロトの姿が確認できないほど。「星降る夜に」は、普通の音源で聴いたら決して盛り上がる楽曲ではないと思いますが、ヒロトのダンスと力いっぱいの歌に、私を含め会場全体が地震のようにタテ揺れ!すごい迫力です。大きなミラーボールが回るアリーナで、スカのリズムとパンチの効いたヒロトの声にぴょんぴょん飛び跳ねながら、ライブの醍醐味を味わってきたのでした。

「DOWN BEAT STOMP」で終わるまで、酸欠になりそうなくらい熱気に包まれた2時間半。歌ももちろんよかったけど、言葉がなくても伝わる音楽は確実にあるのだと、なんだかものすごく感動しました。鳴りものはやっぱり最高!元吹奏楽部の血が騒ぎました。

2007年1月10日水曜日

『大人の写真。子供の写真。』


『大人の写真。子どもの写真』

同じ風景を、大人と子供でどう撮るかという写真比較をしている本書。

旅先で風景を写真におさめて帰ってくることは多いものの、何年か経ってその写真を見返しても「これ、どこだっけ?」と記憶があいまいになっていることが多々あります。逆に、特別な場所でなくても、「ここ、みんなでじゃんけんグリコしたよね!」とか、「この島、原チャリ借りて回ったな」といった確かな思い出があると、写真からすぐにその記憶がよみがえるものです。

大人と子供の写真を見比べて気づくのは、大人の写真は美しい風景や写真映えする構造がおさまっているのに対し、子供の方は「ここは楽しいから撮るぞ!」という気持ちが切り取られているということ。子供は、誰に写真を見せるかなんてたぶん考えていなくて、自分の好奇心に忠実にカメラを向けているんですね、きっと。

2006年12月19日火曜日

『夜のピクニック』

『夜のピクニック』恩田陸

高校最後の一大イベント「歩行祭」を通じて、卒業を控えた高校3年生の主人公たちの思いが描かれています。自分の学生時代と重ね合わせて、懐かしく、切ない気分で読みました。

ところで、私の中高時代といえば……

・中学2年生まで男子は坊主頭が義務付けられていた
・高校1年の半ばで体操着が短パンに。それまではブルマ
・高校1年の冬に防寒具(コート)着用が許可された
・高原教室は箱根(中学)と富士山(高校)
・クロスカントリー大会は女子11km、男子は20㎞以上走る

思えば、実に野性的な田舎の学生時代を送ったものです。

坊主頭を義務化とかコートの着用不可とか、いったい何のため?と思いますよね。

2006年12月13日水曜日

「Dreams」

「Dreams」 THE WHITEST BOY ALIVE


最近のお気に入りのアルバムで、全曲通しで聴くために、職場から家まで1時間近く歩いて帰ったりするほどです。

本作は、BELLE AND SEBASTIANにも通じるギターの繊細なメロディーが美しく、穏やかな聴き心地。「俺たちの生き方がロックだぜ!」というようにシャウトしまくる音楽も好きですが、本作のアコースティカルな楽曲には、ただただ安らぎを感じます。紙ジャケのセンスも好み。

さて、よくよく調べてみると、彼はKINGS OF CONVENIENCEのメガネの方(アーランド・オイエ)だということが発覚!びっくりしました。THE WHITEST BOY ALIVEのときは、残念ながら眼鏡を外しているようなのですが、メガネ男子好きとしては今後も定期的に追っていきたいところです。

2006年12月7日木曜日

LUPIN THE THIRD JAZZ LIVE

Yuji Ohno & Lupintic Five with Friendsのライブに行ってきました。実はジャズライブはすごく久しぶり。もう3年前くらいにDCPRGを聴きに行ったとき以来です。

大野雄二さんといえばルパン三世で有名な方ですが、熱海出身で慶応義塾在学中にジャズに目覚めたという経歴からして、勝手に親近感を抱いておりました。

ライブは、なんとも素敵な時間。大野さんのピアノも素晴らしかったけれど、サックスとトランペットが最高!うっとりしました。テナーサックスが本当にエロスに満ちていて。峰不二子や、ハスキーボイスの女性をほうふつさせるフェロモンたっぷりの音でした。一方、トランぺットもはまるーく柔らかい音。目をつむって聴いてると、一瞬ペットの音に聴こえないくらい優しい音でした。トランぺッターは顔も私の好みだったし、耳に目にうれしいひと時を過ごしました。

基本的にジャズライブは大人の時間ですが、今回はルパン三世のテーマということもあり、程よく遊び心もある気楽さがよかったです。

2006年12月4日月曜日

「カポーティ」

「カポーティ」を観てきました。



感想は、「周りにいたらすごく嫌なヤツだね」ってところでしょうか。

トルーマン・カポーティは『遠い声 遠い部屋』も『ティファニーで朝食を』も大好きなのですが、本作を観てその人間性に失望したというか、「作品がすばらしいからといって、作家が偉人とは限らないのだな」と痛感。

冷徹で薄気味悪い男カポーティをフィリップ・シーモア・ホフマンが見事に演じきっていて、役とはわかりつつ大嫌いになりそう。観ていてイライラすることが多く、げっそり疲れました。それだけ面白かったということですが……。

『冷血』は読んだことがなかったので、鑑賞後に買って帰りました。映画のシーンと重なる部分が多く、ぞくりとする凄みを感じながら鳥肌をなでつつ読みふけりました。