『ティファニーで朝食を』トルーマン・カポーティ著/村上春樹訳
大好きなカポーティの名作を、村上春樹さんが翻訳!なんともうれしい話です。
村上訳の特徴は、多くの書評でも指摘されている通り、「いつの日か目覚めて、ティファニーで朝ごはんを食べるときにも、この自分のままでいたいの」という、この「朝ごはん」にあります。朝ごはん。満ち足りた生活が目に浮かぶ、温かい響きですよね。
さて、「ティファニーで朝食を」といえば映画の影響もあり、私にとってはオードリー・ヘップバーンにムーン・リバーにイメージされる、良くも悪くもオールド・ニューヨーク的であったですが、村上訳の本書を読んでいて目に浮かぶのは、近代的なニューヨーク・シティ。まったく別の作品を読んでいるかのように、驚くほど想像豊かに新しい気分で楽しむことができました。
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