『ペット・サウンズ』ジム・フシーリ著/村上春樹訳
ビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」は、ロックの歴史を変えた文句なしの名盤。本作は、一人のファンが書き上げた、ビーチ・ボーイズのリーダーであるブライアン・ウィルソンに対する編愛に満ちたお話です。
正直、ビーチ・ボーイズファンにとって耳の痛い話、聞きたくない話も多く、音楽性とは別のところでアーティストを批評されたくないと感じる部分も多々あります。
でも、それを補って余りある訳者のあとがきのすばらしさ。著者に負けないほどのペット・サウンズファンである訳者村上氏が、丁寧な言葉選びで解説してくれるのは、なんとも贅沢。
「世の中には二種類の人間がいる。“ペット・サウンズ”を好きな人と、好きじゃない人だ。」
ペット・サウンズと村上春樹が大好きな人は、この訳者あとがきを読むためだけに買っても後悔しないはず。
2008年5月23日金曜日
『ティファニーで朝食を』
『ティファニーで朝食を』トルーマン・カポーティ著/村上春樹訳
大好きなカポーティの名作を、村上春樹さんが翻訳!なんともうれしい話です。
村上訳の特徴は、多くの書評でも指摘されている通り、「いつの日か目覚めて、ティファニーで朝ごはんを食べるときにも、この自分のままでいたいの」という、この「朝ごはん」にあります。朝ごはん。満ち足りた生活が目に浮かぶ、温かい響きですよね。
さて、「ティファニーで朝食を」といえば映画の影響もあり、私にとってはオードリー・ヘップバーンにムーン・リバーにイメージされる、良くも悪くもオールド・ニューヨーク的であったですが、村上訳の本書を読んでいて目に浮かぶのは、近代的なニューヨーク・シティ。まったく別の作品を読んでいるかのように、驚くほど想像豊かに新しい気分で楽しむことができました。
大好きなカポーティの名作を、村上春樹さんが翻訳!なんともうれしい話です。
村上訳の特徴は、多くの書評でも指摘されている通り、「いつの日か目覚めて、ティファニーで朝ごはんを食べるときにも、この自分のままでいたいの」という、この「朝ごはん」にあります。朝ごはん。満ち足りた生活が目に浮かぶ、温かい響きですよね。
さて、「ティファニーで朝食を」といえば映画の影響もあり、私にとってはオードリー・ヘップバーンにムーン・リバーにイメージされる、良くも悪くもオールド・ニューヨーク的であったですが、村上訳の本書を読んでいて目に浮かぶのは、近代的なニューヨーク・シティ。まったく別の作品を読んでいるかのように、驚くほど想像豊かに新しい気分で楽しむことができました。
『調べる技術・書く技術』
『調べる技術・書く技術』野村進著
この4月から部署が異動になり、編集という初めての仕事を担当することになりました。文章を読むのは好きですが、自分で長い文章を書いたり、人の書いた文章に手を入れたりするのはなかなか難しく、悪戦苦闘の毎日です。そこで、まずは書く技術を身につけようと買ってみた、『調べる技術・核技術』。期待以上のおもしろさでした!
著者はノンフィクション作家の野村進氏。「フォームを身につける」ことの重要性を何度も唱えています。紹介されているいくつかのフォームの中でも特に興味深いのが、“ペン・シャープナー”についての記述。すなわち、書く前に鉛筆を削って準備を整えるように、「文章のカンを鈍らせないために、書く前にお気に入りの文章読む」ことが大切だというものです。
毎日のように「なんだか書く気が起きないな」と逃げがちな私にとって、筆者のこの文章こそがペン・シャープナーになったのでした。
この4月から部署が異動になり、編集という初めての仕事を担当することになりました。文章を読むのは好きですが、自分で長い文章を書いたり、人の書いた文章に手を入れたりするのはなかなか難しく、悪戦苦闘の毎日です。そこで、まずは書く技術を身につけようと買ってみた、『調べる技術・核技術』。期待以上のおもしろさでした!
著者はノンフィクション作家の野村進氏。「フォームを身につける」ことの重要性を何度も唱えています。紹介されているいくつかのフォームの中でも特に興味深いのが、“ペン・シャープナー”についての記述。すなわち、書く前に鉛筆を削って準備を整えるように、「文章のカンを鈍らせないために、書く前にお気に入りの文章読む」ことが大切だというものです。
毎日のように「なんだか書く気が起きないな」と逃げがちな私にとって、筆者のこの文章こそがペン・シャープナーになったのでした。
「幸せになるための27のドレス」
結婚式を来月に控え、仕事に式の準備に慌ただしい毎日を送っています。自分の結婚式なのだからとても楽しみではあるのですが、なかなか疲れることも多く、なんかこう、気分がパッと明るくなるラブコメを観たくなり、「幸せになるための27のドレス」を観てきました。
主人公のジェーン演じるキャサリン・ハイグルがお節介なおばさん顔(失礼!)で、なんとも役にぴったり!
たくさんのウェディングドレスと花嫁付添人のドレスはとても華やかで飽きずに見れたし、美人で要領のいい妹に好きな人を奪われてしまったり、最初は嫌いだった新聞記者と恋に落ちたりと、まさにラブコメの王道をいくストーリーで、期待通りの楽しく明るい映画でした。
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