『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』ジュノ ディアス
すごい本を読んでしまった……。本を読んでこんなに興奮したのは久しぶり!
主人公オスカーの饒舌すぎるオタクっぷりを暑苦しく、疎ましく感じながら読み進めていくと、次第に彼の圧倒的な知識と純粋すぎる人間性に引き込まれ、いつしかオスカーのことが大好きになっている自分に気づきます。
「短く凄まじい」のとおり、とにかくスピード感のある作品。はじめは文字量が多いこともあってなかなかスムーズに読み進めていけなかったのだけれど、第1章が終わるころにはページをめくる手を止められなくなっていました。
オスカーを通して語られる細かすぎるサブカル情報を除けば、暴力とセックスばかりが描かれるアクの強すぎるお話ですが、なぜか読後感はすがすがしく爽やかで、最後には不覚にも涙を流しました。好みは分かれるところだと思いますが、誰かとお酒を飲みながら感想を共有したい一冊です。
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